これまでカシミヤで展開していたロングポロを、今回は新たに梳毛シルクで製作しました。長年このニッチなアイテムを作り続けていますが、毎シーズンもっとメジャーになって欲しい、と願いながら発表しているBODHIの準レギュラーです。（笑）シャツほどかしこまらず、でもTシャツでは少しラフすぎる。そんな中間の気分にぴったりなのが、襟付きのニットやジャージ素材。とくに夏から秋にかけて、短パンと合わせた際に半袖やシャツではしっくりこない、そんな声にも応えるべく、長袖で快適に過ごせる仕様にしました。

ニットと聞くと冬のイメージがありますが、甘く編んだハイゲージニットは、漁網のような通気性と優れた伸縮性を備えており、驚くほどストレスなく着用できます。今回使用したシルクは、肌馴染みのよい梳毛素材にウォッシュをかけ、シャリ感を持たせたもの。BODHIらしいリラックスしたボックスシルエットを採用し、身体のラインを拾いやすいハイゲージ特有の問題を、サイズ感の調整で程よく解消しています。

デザイン面では、２ボタンの前開きやしっかりとした襟など、いわゆる“アメリカンディテール“（勝手にそう呼んでいます。）を取り入れ、光沢感のあるシルクをカジュアルに仕立てました（ちなみにヨーロッパ的ディテールは３ボタン・シャープな襟などが特徴だと思っています）。日本の高温多湿な環境において、不快さを軽減できる日常着は、もはや“ギア“とも言える存在です。快適さとTPOを両立しながら、自分らしく過ごすことこそが、ファッションの面白さではないでしょうか。ぜひ一度袖を通して、その魅力を体感してみてください。