ISSUE 03

vol.10 "Oz" - オンスINDEX

前回ヘビーウェイトについてお話しましたが、同時期に合わせて作っていたのがミディアムウェイト。スウェットのようにボリュームが出過ぎず、かといって薄すぎないので春秋冬と3シーズンの間、ちょうどいい気分です。そもそもヘビー、ミディアム、ライト…ってボクシングの階級みたいな言葉ですが、生地の厚さの話です。”Oz(オンス)”で表します。Tシャツやスウェットでは普通のことですが、カシミヤでこのウェイト別に作り出したアイテムがHeavyweight / Mediumweight シリーズです。   Heavy〜は12 Oz程度にカシミヤを度詰めたシリーズで、紡毛の中番手を本数取りして強然し、ボリュームと肉感を出したニットソー。編み組織なのですが襟ぐりや肩周りなど、ニット特有のリンキングによる目減らしディテールがスウェットにあるなんてすごく嫌だったので、各パーツを作ってから縫製。加えてキレイに縫製しすぎるとアイテムがかしこまった面に見えるので、わざと少しラフに仕上げています。他のこともそうなのですが、偏りすぎた完璧はどうも…。ラグジュアリーの極みを尽くしました!とか、全身〇〇で揃えていますとか、やっぱりどうにも格好悪い。完璧なものを少し引き算して、ちょっと足りてないぐらいの方が、気分もガチガチにならないし断然格好いい。ハイ&ローの真ん中を突いた価値観が常に好きです。このシリーズも、実際に遠目にみたらただのスウェットです。   Medium〜は7 Oz程度に度詰めしたライトスウェットシリーズ。Heavy〜と大きく異なるのは、糸の種類。こちらは繊維長が長く毛羽の少ない梳毛を使用し(いわゆるスーツ素材で用いる細番手のカシミヤ。)、複数本を強然した糸を編み込む。それゆえ十分な肉感を持ちながら表面が非常にスムースで、カシミヤ本来の自然な光沢も出てきます。先ほどのハイ&ローの原理から、袖と裾に振りミシンを入れることで伸び止め補強と、良く見えすぎないようドレスダウン化。ロンT以上、スウェット未満なアイテムで着用期間も長く使えるので、こちらもとても好きです。   同じカシミヤでもこうも違うかと思うくらい違う2つ。それぞれの良さがあるので、どちらが良いとかないですが、ぜひこの違いを騙されたと思って体感して下さい。  Satoshi Mizutani / BODHI     We talked about the heavyweight last time, but we were making a...

Read more

vol.9 "Heavyweight" - ヘビーウェイトINDEX

昔から僕は”完成形”と言われるような形やアイテムがとても好きです。BRAUNのデザインもそうですし、”最善か無か”ー90年代のメルセデスベンツ、プルーヴェのスタンダードチェアetc…常に変化する世の中において、いつの時代も変わらない素晴らしさと安心感、必要とされ続けるモノ自体に魅力を感じます。同じようにカシミヤは素材における完成形。古くは1400年代より変わらず同じ価値で存在し続ける所以があります。他の何にも変わることのない究極の物質をどうアレンジしていくか。   高級だからこそ、毎日使えるものであったらずっと飽きずに着ているんじゃないか。良質なアイテムをひっそりと一から育てていきたいタイプなので、ラグジュアリーすぎる非日常的なアイテムや奇抜な雰囲気はどうも肌に合わずで…。それで選んだアイテムが、日頃から愛用していたスウェットでした。一見するとただのスウェットなのですが、BODHIのスウェットはニッティングによって作られています。少しの破れやほつれに修理が効き、色落ちもないためメンテナンスもしやすいという特徴があります。   ニッティングに必要なのは、糸の太さ、本数取り、糸の撚り方、機械の特徴、職人さんの技術etc…。内モンゴルはホワイトカシミヤの産地でありながら、同じくカシミヤ紡績、縫製技術も世界一。1年中カシミヤの糸を紡ぎ、製品を作っている彼らの感覚は他に真似出来ないと思っています。(日本で同じカシミヤ製品を作ろうとすると、原料の仕入れから機械の調整等、おそらく今の上代の2倍あたりになるかと試算します…。そもそも同じクオリティを日本で作れるかどうか。)太番手をさらに撚ってゲージの細かい機械で編んでさらに詰めて…、厳しい条件が揃い追求して生まれたアイテムが” Heavyweight”シリーズです。限界まで詰めたカシミヤの肉感に、きめ細やかな表面、ヴィンテージ特有の長く締め付けの強いリブetc…今までに見たことのない、全く新しいカシミヤアイテム。気づいてみたら、最初の約1年間は素材を作るだけで終わっていました。笑 つづく。   BODHI / Satoshi Mizutani     I have always loved items and shapes that can be called "perfection," and I am attracted to...

Read more

vol.8 About "Cashmere" - カシミヤについて。INDEX

お久しぶりです、お元気でしたか。約1年ぶりにJOURNALを更新します。 BODHIのことやデザイナーとして何を考えているのか、知ってもらえたらと始めたこのジャーナル。少しづつPOP -UPもできるようになり、直接皆さんとお話する機会も戻ってきました。それでも話切れていないことなどフランクに、素材の話やデザインの話、その他雑談含めお話できたらと思っています。これから秋冬が始まりますので、今日はおさらいにカシミヤの話を。 改めてカシミヤについて。カシミヤは何の毛か知っていますでしょうか。これは羊ではなく山羊(やぎ)の毛、ウール≠カシミヤ。よく間違われます。それぞれを人に例えるなら、ウール→天然パーマ、カシミヤ→サラサラ直毛。直毛は水に通してもほとんど縮むことがないのです。なのでカシミヤは水洗いをお薦めしています。ただし熱はダメです。カシミヤにも種類があり、大きくは3種類グレー、ブラウン、そしてホワイト。これらの違いはカシミヤ山羊の生息している地域や環境によります。BODHIの使用するホワイトカシミヤは、言わば”超極細毛のスーパーロングストレートヘア”。カシミヤの中のナンバーワン、最高です。 ある時から直接肌に触れる部分に合成繊維を着れなくなった(着ると身体がダルくなる)自分は、天然素材が身体に一番だと感じ始めました。どうせ着るなら長く愛用できるアイテムにしたいと思った時、耐久性機能性に一番優れているのがカシミヤでした。(天然素材は他にもコットン、リネン、ウール、カシミヤ…最近和紙とかもあるみたいですが、古来から現代まで衣服に使用される種類は数えるほどしかないことにもビックリです…。)自分一人で一つのものを追求し続けれるよう、素材を一本に絞って究極まで突き詰めてやろうと取り組み始めたのがBODHIの始まりです。そこから今までにない、”カシミヤの度詰め”を製作することになっていくのですが…。 つづく。 BODHI / Satoshi Mizutani     It has been a long time, how have you been? I am updating JOURNAL for the first time in...

Read more

Cart

No more products available for purchase

Your cart is currently empty.